より高効率に、より高品質に。
進化し続ける“仰星流”監査
上場会社の監査の担い手の裾野が拡がっている中、監査法人の経営基盤(ガバナンス・人材・DX)に関する要求水準が高まっています。また、社会問題としてのサイバーセキュリティに関する急速なリスクの高まりと、これに対応したセキュリティ要件の厳格化にも直面しています。当法人では、これらを背景とした法人の成長戦略の早期実現に資するように、IT基盤の実装化に向けた取組みを積極的に推進しています。
正確なリスクの識別が”最適な監査”につながる
仰星監査法人では、監査業務をデジタル化することにより、品質を確保しながらも、最も効率的に監査を実施するためのワークフローが確立されています。まずは被監査会社の状況に応じて、リスクを正確に識別し、そこに集中的に監査資源を投入することで、効果的かつ効率的な監査が可能になります。仰星流の高効率・高品質化した“最適な監査”は、被監査会社の適切な開示体制をバックアップするとともに、セキュアなリモートワーク環境をはじめ監査業務を担う職員の働きやすさにもつながっています。
ITリソースのシェアリングエコノミー
IT基盤の実装化は、監査等に関する業務の効率化を図ること、また、企業におけるテクノロジーの進化を踏まえた深度ある監査を実現することを支援します。一方で、必要な基盤構築のためのIT投資コストの高騰は、法人の中長期における健全な成長を阻害する要因となる可能性もあります。
当法人では、継続的なIT投資と法人の成長をリンクさせる一助として、IT投資に積極的な複数の監査法人とITインフラおよびセキュリティのプラットフォーム(AuDics)を構築・運営しています。
AuDicsはITリソースのシェアリングエコノミーの考えのもと、単独の法人では実現が難しい、または、実現に時間を要するようなインフラ・セキュリティ投資を可能とします。当法人では、AuDicsのプラットフォームを使ってITインフラ・セキュリティ投資を効果的・効率的に行う一方で、監査品質の差別化の源泉となる法人独自の不正対応や法人経営の合理化に向けた取組みについても、一体的に運営できるように一貫してAuDics上で開発・運用をしています。
今後も監査等の業務の効率化や品質の向上に資するデジタル化手法、先進的な技術の研究・実務への適用などのシェアリングエコノミーの特徴を活かしつつ、そのメリットを享受していきます。
不正対応
当法人では、監査法人に対する投資家(ステークホルダー)の期待は「監査法人が不正対応できること」にあると強く意識しています。当法人では、会計データを対象として不正会計の兆候を見抜くための分析手法の考案や、機械学習や統計技術を適用したアルゴリズムのデザイン・実装を進めていき、会計監査の現場で有用なプロダクトの研究・開発・運用ができる体制の整備を進めています。
その一環として、財務情報をもとに、法人の被監査会社について、相対的に他社と比較分析し、他の企業と異なる点を検出したり、過去に実際に不正があった財務諸表のパターンとの類似度から不正の可能性を測定するシステム「CatchLightF」を開発・運用しています。
法人経営の合理化
当法人では、監査のメソドロジーやツールと同様に、IT利用環境について独自の方針を策定し、構築を進めています。監査の品質向上および法人経営の合理化という法人の経営方針に呼応する形で、法人IT利用環境のクラウド化を進めてきました。監査等業務の遂行環境、被監査会社とのデータ授受、法人管理業務や組織内メンバーのコミュニケーション/コラボレーションにおいても、クラウドサービスを積極的に採用しています。
導入するシステム・サービスは、監査業務に近いコア業務では内製化し、ノンコア業務・一般の法制度対応に関するものは市販のサービスからそれぞれの機能領域で強みを持つものを導入するなど使い分けをしています。それらシステムで生成される情報を統合し、有効に活用できるよう法人業務のデータベース化(S-CATSプロジェクト)に取り組んでいます。
各チーム・アドミスタッフが登録した情報を関連するシステムとの間で集配信し、組織内外への報告・コミュニケーションを行うための基盤として、シンプル(Simple)に、スマート(Smart)に、合理的(Streamline)に、そしてスピーディ(Speedy)に、業務・システムを一気通貫で運用することを目指しています。